センター長あいさつ

 2014年度から東京大学空間情報科学研究センターのセンター長を担当している小口 高です。1998年のセンターの発足以来、4代目のセンター長になります。

 日本の国立大学では、センターが最小の研究・教育組織になっています。学部、大学院、研究所などと比べると人数が少ない組織です。このため、ほとんどのセンターでは、特定の分野の研究者が集まって特定の課題を集中的に研究しています。一方、当センターは大規模ではないものの、文理にまたがる多様な分野の研究者がいる組織です。具体的には、都市工学、自然地理学、土木工学、電子工学、経済学のメンバーが発足以来恒常的におり、さらに情報学、人文地理学、環境学、建築学といった分野のメンバーが在籍することもあります。この多様性は、空間情報科学の特色を反映しています。空間情報科学は、地表もしくはその周辺で生じる現象を、地理空間情報(デジタル地図データ)とGIS(地理情報システム)を用いて分析することを主な目的としています。このような現象はきわめて多様で、人文・社会科学、自然科学、工学の様々な研究分野の対象となるため、必然的に空間情報科学は多彩かつ学際的になります。

 このような広汎な学問を、少人数の当センターが支えることは困難をともないます。しかし幸いなことに、当センターは文部科学省により「空間情報科学研究拠点」(共同利用・共同研究拠点)に認定されており、全国の研究者と連携して空間情報科学を推進するという公式な役割を持っています。このような全国的な協力や支援を通じて、多数の成果が生まれています。たとえば、当センターが整備したデータやサービスを用いた共同研究が年々増加しています。民間企業との協働も当センターの特色で、2011年以降、複数の企業からの寄付金による研究部門が運営されています。さらに、国土地理院などの官庁や海外の研究機関とも積極的に連携してきました。このような状況を維持し、発展させていくためには、今後も全国の皆様のご協力が不可欠です。どうかよろしくお願いいたします。

oguchi-csis

2014年4月1日
東京大学 空間情報科学研究センター
センター長
小口 高